ボカロでヒット曲を作る方法
どうも、のんです。お久しぶりです。
今回はVOCALOIDでヒットする曲を書く方法についてです。
ボカロで曲を書いてもすぐ埋もれてしまったり、再生数が伸びなかったりという事はよくある事だと思います。とっても根気がいる事です。
色々な面で悩んでいる方のアドバイスになればと思って書かせていただきます。
かくいう私自身についてですが、初期はCubaseの曲の書き出し方法すら知らなかったので、まず音楽を投稿することすら出来ませんでした笑
そして初めて曲をアップ出来た時の嬉しさはとても素晴らしいものでしたが、それがいきなり伸びたかと言われますと怪しいものでした。(確かニコニコの方が初期はまだ伸びていたと思います。YouTubeはアカウントを一から作成し、誰にも知られていない様な状態でした。)
そして最近ブログはストップしていましたが、曲はコツコツと投稿し続けていました。
(なぜブログをストップしていたかというと単純に時間が無かったからなのですが、曲を作ることはどうしても時間がないとはいえやめられず、隙をみてはチマチマ出し続けていました。
2020年度以降はがっつり時間ができるのでブログの方も更新できたらと思います)
そしていつの間にやら YouTubeの方でですが、以前とあるボカロ曲がミリオン行ってしまいまして、他にも出す曲はありがたいことにそれなりに伸びてくれています。
曲作り初期の頃の自分からしたら信じられないと思います。
それで、今回はどんな感じで曲を作ったら良さげなのか、実際何か気づいたことはあるのかなど、そのあたりのことを書いていこうかなと。
今まではmixの技術ばかりでしたが今回は作曲全体についてです。
作曲初心者さん向けや伸び悩んでいる方向けのアドバイスも載せておきます。
因みに私が誰かという事については伏せさせていただきます。
何故かと言いますとこのブログでは結構突っ込んだ話までしてしまっているので、私が投稿した曲に影響を与えてしまうかもしれないことを恐れたからです笑
個人的には本当に興味がある、或いは困っている人や初心者さんにこっそり読んで頂ける様なブログでいいと思っています。「◯◯(曲名)の作者が書くテクニック」みたいなタイトルにすれば信憑性も増しそうな気もしますが、敢えてそこは書かないでおこうと思います。
私自身の環境についての情報は要らないとも考えたのですが、こんな感じなんですよという背景もあった方が、これからボカロを使って作曲したいけどどういう心構えでやれば良いかわからないという方などの参考になりそうで良いかなと思ったので入れさせていただきます。
全10章書きますが、1、2章は前置きの様なものです。
3章以降は具体的にどの様に曲を作ればより良いのか、私なりにやってきた方法論を述べていこうと思います。
それでは行きましょう。
1 私自身について
まず、私についてですが、上で偉そうな事を言っていますが他の記事を読んで頂ければ分かると思いますが、人間的には所謂ダメな部類の人間だと自覚しています。
100万再生行った曲を書けるのならすごいんだろうみたいな事を思う人もいますが全くの誤解です。
むしろ様々なコンプレックスばかり抱えている自己肯定感の低い人間です。
作曲を始める前、ある時には本気で自分は存在価値がないのだから、死んでしまおうと考えたこともあります。
そんな人間です。
2 自分の世界を持つ重要性
しかし、基本的に自己肯定感の低さは日常生活において良くない事ばかりを引き起こしますが、作曲というカテゴリにおいてはそうではなく、時としてそれが強みになる事すらあります。(絵や映像などもそうなのかもしれません。私自身は絵を全く描けないので詳しくは語れませんが…)
というのは、世の中には私ほどではないにしろ自分にあまり自信が持てない、或いはそうでなくともいつも漠然とした不安を抱えながら生きている人は多いです。
そういう人たちの気持ちは実際にそうなった人でないと分からないものです。つまりその様な人々に寄り添える様な、共感を生む様な歌詞を書くことが出来るかもしれないのです。
別に自己肯定感が低いことが作曲における価値だとは言いません。
それは一つの例であって、とにかく「自分の世界観」を持っているということが重要だと思います。
3 曲作りにはある程度の正解はある
ここからは具体的なお話です。
作曲に正解はない。という言葉がありますが、私はそうは思いません。
ある程度の正解はあると思います。
具体的には、やってはいけないコード進行や音の組み合わせ、歌詞の使い方、mixやマスタリングのやり方が明確に存在するという事です。そのルールの中では正解はありません。
(例外としてそのルールを完全に破って成功した曲も勿論沢山あると思います。私はその様な曲の作者は天才か、豪運の持ち主のどちらかだと思います。私は天才でもなければ豪運もないのでルールに従って曲を作ります。また、それは「敢えて」ルールを破っているのであって、ルールを深く理解している前提だと思います。まず作曲は最低限の知識や感覚がなければルールを破る事すら出来ないと思います。)
つまり、沢山再生してもらう曲を作るためには、そのルールを知っていないといけません。
それ自体は感覚で身につくこともあれば、知識で埋めることもできます(コード進行の教科書など、沢山有りますよね)
作曲初心者さんや伸び悩んでいる方はまずはコード進行と音の組み合わせのルールを知っているかどうかから確認するのが良いです。このコードにこの音は不協和音になるからダメ…みたいなルールです。
確認方法は、自分の好きな曲のサビだけで良いので、ベースだけ打ち込んでみてください。で、3つ下に移調させます。それに合わせてその曲のメロディを付けてあげてください。
これを不協和音など出さずにそつなく出来る人は分かっている人です。
感覚的に、或いは知識的にわかる人は大丈夫です。わからない人は参考書やブログなどで勉強してみてください。
次パートから、曲作りをより具体的に「メロディ」「作詞」「mixマスタリング」に分けて考えます。
4 メロディについて
まず「曲をつくる」ことは大きく3つの工程に分解できます。
1、「メロディ」
2、「作詞」
3、「mixマスタリング」
です。
その内の今パートはメロディについて詳しく見ていきます。
曲作りにおいてはメロディはとても大切な要素です。
このメロディを考えることこそが醍醐味であり、個人的に一番楽しいパートです。
今回は私なりのメロディの作り方を紹介させて頂きます。
私の今の段階での結論は3つです。
一つ目が「まずコード進行決める」です。
メロを考えるならコード進行を先に決めてしまうのが楽です。
で、おススメコード進行は例えば小室進行なんか使いやすいです。
他は(名前を知らないので曲名で失礼しますが)みきとpさんの 「ロキ」のサビのコード進行も使いやすい。他だと蜜柑星さんのday break front lineのサビのコード進行とか、
ジグさんの「レントリリー」のサビのコード進行とかも良いですね。
どんどん有名な曲のサビのコード進行を参考にしていきましょう
二つ目が「ポッと浮かんだメロディを大切にする」です。具体的にはコード進行決めた上で閃いたメロディを片っ端から楽器などで録音します。で、大量のストックの中から後に「これいける」ってやつを採用するやり方です。結構おススメです。勿論録音方法は楽器じゃくても鼻歌だって構いません。この数年間だけでストックは数百を超えました。
この様に閃いたら即それを形に残しておくというのは私のやり方の軸にもなっています。
三つ目が、「他の曲を参考にする」です。重要なのはあくまで「参考」です。
私の場合インスピレーションが湧かない時、起爆剤に他の曲を聞く事はよく有ります。
ただし私はメロディラインだけは参考にはしません。メロディ以外の、楽器の組み合わせや歌詞や曲の展開、コード進行などを参考にさせて頂きます。メロディは完全オリジナル、というのが個人的なやり方です。でも、別にメロディが浮かばない人は参考にしてもいいと思います。「えー、それじゃ他力本願じゃん、オリジナリティのカケラもないね」というのも分かりますが、私の反論はこうです。「音楽家なんてそんなもん」
歴史上の偉大な音楽家はみんな、元は他の偉大な音楽家の影響を受けているものです。
つまり良いところを取り入れて自分のものにして新しいものを生み出す、ということは別に卑下することでも何でもないという事です。(ただし視聴者の多くに批判される様な参考の仕方はダメです。何故ダメかというと高評価率や再生数に関わるからです。技術が要ります。例えば楽器もメロディもコードも参考にしたらそれは非難されて当然ですよね。そうではなくて、あくまで「起爆剤」として、良い所のみ取り入れて自分のものに昇華して…という工程を必ず踏んでください。)
このやり方、手本があるのだから簡単だと思いがちですが逆です。とても難しいです。というのも参考にする音楽のイメージを払拭して自分の音楽に、「自然に」変える必要があるからです。作曲初心者がこれをやると大抵失敗します。どう失敗するかというと元の曲のイメージが抜けずに、ただの「リスペクト曲」になってしまう、というパターンです。
失敗しないための方法ですが、具体的には
コード進行を変える、楽器を変える、ドラムのリズムを変える、歌詞を元の曲とはかけ離れたものにする、調を変える、テンポを変える、ボカロの種類を変える、などが有ります。
最初は失敗してしまうかも分かりませんが、別にいいんです。慣れもあります。作曲初心者さんは、最強の精神的な盾である「初心者マーク」というものもありますので、どんどん失敗してください。
5 作詞について
歌詞はボカロ曲にはとても重要な部類です。
かつてのブログで私は「センス次第」と一言でまとめましたが、この作詞パートの再生数や評価に対する影響は計り知れません。
一応、私なりのコツみたいなのも有りまして、まずこのパートは「他の曲を参考にする」という方法がかなり通用します。なので活用できるものは思いっきり活用します。さらには「詩集」を参考にします。詩を読むことはとても作詞の勉強になりますのでおススメです。
あとは前述の通り自分の世界観を持つことです。共感できる歌詞を生み出す土台です。
また、3つ個人的なタブーもありまして、紹介します。
一つ目が「価値の押し付け」です。
簡単に言えば「こうしよう!こうだよね!こうなっちゃダメ!」みたいなやつです。これ聴いててイライラしますので私はしません。
二つ目が「下手な文脈意味不明」です。
ボカロ曲は文脈意味不明な曲が多く、別にこういう曲を否定しているわけでは有りませんし、言って仕舞えば私の曲も文脈意味不明です。。ただし、重要なことは「上手い」文脈意味不明はokですが「下手な」文脈意味不明はダメということ。
では下手な文脈意味不明とは一体なんぞやと言いますと、言葉のノリが悪かったり、全く意味のない言葉の羅列になってしまっていたり、印象に残らなかったり、というやつです。
逆に上手い歌詞はそれこそ韻を踏んでいたり、発音しやすかったり、何故か感動したり、妙に頭に残ったりみたいなのが多いです。
例えば下手な文脈意味不明の例として、「きっと昨日染まった暗い世界を願ってはにかんだ」
という歌詞があったとします。
一見カッコ良さそうなんですが、よく考えてみたら意味が分かりません、、暗い世界を願う意味が分かりませんし、はにかんだこととの因果もありません。雰囲気的にはこういう事です。まず私は「きっと」という歌詞がきたら危ないと身構えます。これは3文字分の数字合わせによく使われてしまいがちですが個人的にはオススメしません。(全てを否定しているわけではありません) 使うならそれなりに意識的に使うべき単語だと思います。
三つ目は「ベタな恋愛曲」です。これはアイドルの曲とかなら良いんですがボカロではあまり伸びない傾向がありますのでおススメ出来ません。恋愛物を書くなら何か特殊な事情や、お洒落な歌詞、切なさなどを入れた方が良いでしょうね。
とりあえずこのぐらいのルールの中であとはセンスに任せて書くのが良いと思います。
ちなみに私は作詞は手書きなので専用のノートを作っています。個人的には、手で、ノートにアナログで書いた方が歌詞は出て来やすいと思います。
6 mixマスタリングについて
…でました。これは私が一番苦手なやつでこのブログでも散々言ってきたやつです。
とにかく専門的な領域を含んでいますので、こればっかりは知識が要ります。
私はメロの制作や歌詞はそれなりに自信があって上で大きな口叩いてますが、このパートはまぁ自信がありません。自分なりに勉強してきたつもりですが、難しいものです。
音楽初心者さんはエンジニアさんに丸投げでokだと思います。
よくわからない伸び悩んでいる人もエンジニアさんを頼ってください。
これを一人で仕上げるために勉強し始めると作曲自体が遅れてしまいます。ある程度の知識がある人やこだわりがある人、中上級者さんは頑張って勉強してください。
7 結局幅広く受け入れられ愛される曲とは
色んな言い方ができそうですが私はシンプルにまとめたいのでシンプルに書きます。
シンプルイズベストです。
「美しいメロディと共感を生む歌詞」
今の現状の私の考えです。美しいメロディとは上で述べた音楽的ルールの範囲内で、しかも所謂「鳥肌が立つような」印象的な旋律。(因みにこれにもロジックがありまして多くの「トリハダ曲」に共通する音というのがあります。四つほどです。それはハ長調なら「ド」に対して「ラ↑ソ↓」を含むメロディ或いは「ド」に対して「ソ↓ラ↑」を含むメロディです。それから「ド」に対して一オクターブ上の「ド」が含まれるメロディです。最後がオシャレ系のメロで「ド」に対して「ラ↑ソ♯↓」です。秘伝です。分かる人にはわかると思います。まぁまた別の記事で書ければ良いかなと思います)
「共感を生む歌詞」は前述の通りです。
プラスアルファの小ワザ集みたいなのもここで載せておきます。
結構「抽象的なことはいいからこういうのを求めてた!」って方も多いような項目かもしれません。
私が読んでみた他の方のブログは、かなり小難しい音楽的理論を展開しているものが多かったので何も理論を知らない私は読むのを諦めてしまいました。なのでここでは分かりやすい言葉で例を挙げながら書きます。
小手先のテクニックですが、パワーが高めのものを4つ紹介します。
①ラスサビ転調を上手く利用する
音楽において転調は効果絶大です。「千本桜」でも解る通り、やはり最後の転調パワーは凄いものがあります。
②Bメロからサビにかけて転調する
これも転調関連ですが分かりやすい例ですと「ゴーストルール」でしょうか。
サビをより際立たせることができます。
③オケ(特にドラム)を一拍開けて一拍後にシンバルを鳴らす
言葉でいうと分かりずらいですが「ロストワンの号哭」の1番サビが終わった後のイントロに戻る時のドラムの入りの様なリズムの事です。
この「空いた一拍」は完全に空白にしても良いし、何かベースだけ入れたり、音をカットして遊び心を出したりしても良いです。どう料理するかはセンスにかかっていますが、様々な派生を生む事ができる小ワザです。
④イントロのメロディをサビで使い回す
イントロで印象的かつ汎用性の高そうなメロディができたなら、それをサビのバックで鳴らすというテクニックがあります。ピノキオピーさんの「好きなことだけでいいです」を聴いてみてください。この技術が使われています。
8 実際ミリオンを持ってみて変わったこと、分かったこと
わかりやすい所で言いますと、まずTwitterのファボやフォロワーが増えます。
嬉しいには嬉しいですが、それでも私は自分より上の人と比較して自分を卑下する癖があるのであまりTwitterは見ません。
それから変わったことですと、いくらかの会社や個人から声がかかります。
ウチに曲を作ってくださいとか、著作権管理しますよ、とか。
あとは作曲が精神的な支えにどうしてもなります。これは私に自分に自信がないからこそ、の現象だとは思いますが。
あとは、ミリオンを持とうが他人の評価が気になることは変わりがないということです。
所詮は超人になったわけでもなくただの1人間のままですので。。
9 ボカロ曲を作るに当たって心構え
最後に心構えです。他の記事でも書いたことですが、結局極力気楽にいきましょということです。
気楽にやっているつもりでも投稿直前は緊張しますが…
それから具体的な目標を立てましょう。私の一番最初の目標は「YouTube登録者1000人!高評価100!ニコニコマイリス100!どっちも1万再生!」でした(確か)
それを達成してからある時からの目標は「YouTube登録者1万人行けたら良いなぁ…夢のまた夢だけど。高評価1000行ったら嬉しいなぁ無理やろうけど。動画は一本でも10万再生行けば嬉しい…」でした。
ニコ動にも投稿はしますがあまり気にならなくなりました。
こんな感じで具体的な数字で目標立てるといいと思います。今の私の当分の目標は「登録者10万人…行けたらなぁ。もう何曲か高評価1万超えが欲しい。あとはTwitterフォロワー◯万人」です。(伏せているのは前述の通り特定を恐れたからです笑 ごめんなさい)
あとは心無いコメントは消す!これ重要です。YouTubeとかだとコメント欄すら評価に影響します。
荒れているコメントは消した方が良いです。そして作者はコメント返しをしない方が良いです。(個人的な意見です)
あとは伸び悩んでいる方や音楽初心者さんに問いたいのは、「あなたは曲を生み出すことが好きですか?」という質問です。
「はい」ならすぐに作曲のための知識の勉強や機材の購入、実際に曲作りにそのまま取り組んでください。
ここで迷っているようではおそらく挫折します。「評価されたいから」「ちやほやされたいから」
という理由は、別にあっても良いんです。私もそういう気持ちはあります。誰だってそうです。
でも、それ以前に作曲が好きなんです。根底にそれがある上でどうせなら評価されたい、認められたい、というそういう気持ちなら良いんです。
ボカロ作曲は以前述べた通り、お金はかかるし根気はいるし地味だし時間はかかるし知識はいるし評価されないで埋もれていくことの方が多いしで、挫折する要員なんてそこら中にあります。
それでも続けていくためにはやはり根底に「作曲が楽しい」という純粋な気持ちが必要だと思います。
10 最後に
ここまで長々と読んで頂きありがとうございます。
偉そうなことを沢山言ってしまいましたが私自身まだまだ勉強中、修行中の身です。作曲技術も半人前もいい所です。
mixマスタリングについてなんて最早全然です()
でも作曲は色んな意味で大変ですがその分奥深いし、多くの人を巻き込めるし、
何より「自分だけのもの」を生み出せ、「自分を表現できる」という特徴があります。
多分ここまで熱心に読んで頂いたということはきっとあなたは曲作りに本気なんだと思います。
その情熱があれば大丈夫です。伸び悩んでいたとしても、好きこそものの上手なれという言葉通り、
続けていけば結果は出ますので。
メロディ、作詞、mixマスタリングという大きな3つの流れを1つずつ丁寧に踏んでいってください。
気楽に、いい意味でラフに、一緒に音楽を楽しんでいきましょう。
それではまたの機会に。